あの人とあの人の思いが報われてハッピーエンド!も見ていて面白いのですが、世の中そんな綺麗な恋愛ばかりではありません。
アニメだから描ける、リアルよりもドロドロした恋愛をテーマにした作品は後味が決していいとは言えないものの、そのドキドキは並の恋愛作品では得られないものばかり。
今回は現実よりもドロドロした恋愛を描いたおすすめのアニメをご紹介。
目を背けたいけど続きが気になる!おすすめのドロドロした恋愛アニメ
どろどろした恋愛ものの漫画はいくつかありますが、それをアニメで表現するのは批判等を含めて難しいはずなのに、その壁を越えて放送されたドロッドロにこじれた恋愛アニメをまとめてみました。
クズの本懐
引用元:https://www.kuzunohonkai.com/
物語の主人公安楽岡花火は幼い頃からお兄さんと慕っていた鐘井鳴海に恋心を抱いていますが、、鳴海は花火が通う高校へ赴任し、そこで音楽を担当する皆川茜に一目惚れし、彼女との距離を少しずつ縮めていきます。悲しみとやるせなさを抱える花火の前に同級生である粟屋麦が現れ、彼は茜に恋焦がれつつ想いを伝える勇気は持ち合わせていない、花火と同じ立場だったのです。
複雑な状況下の中でお互いの一番の理解者である二人はいつも一緒にいるようになり、次第に精神的・身体的な寂しさを埋め合う関係になっていきます。表面的には花火と麦からは叶わぬ恋に苦しむ切なさが感じ取れますが、二人が嘘の交際関係を進めていくにつれ、嫉妬や憎悪、自尊心の防衛など人間らしい泥臭さを感じられるストーリー展開となっていて、鳴海や茜はもちろんその他二人の周辺人物たちが織り成す恋の行方も必見です。
この作品のどろどろした部分は、なんといってもメインの二人の関係性が互いに好きな人がいるのにもかかわらず、互いに付き合っていることにして、本人たちは否定していますが、いわゆるセフレのような関係で、互いの好きな人のことを思いながら行為に及んでいること。
二人は三つのルールを決めている。
一・お互いを好きにならないこと
ニ・どちらかの恋が成就したら関係は終わり
三・お互いの身体的欲求はどんな時でも受け入れること
高校生の恋愛を描きながら、思春期と大人になる狭間で揺れるドロドロした感情。どちらの好きな人も本人たちが所属する学校の先生であり、その女性の方は何人もの男性と交際経験を持つ尻軽女で、今までの男性経験を振り返る回想シーンなどがありますが、見ていて引いてしまうほど。その先生は、ヒロインの気持ちに気づき、ヒロインが思いを寄せる人にまで手を出してしまい、そこからストーリーが進展していき、また、主人公二人ともまた別の人物から好意を持たれており、その中での葛藤や思春期ならではの感情の変化のスピードなども見どころの一つです。
キャスト
安楽岡 花火(やすらおか はなび) 声 - 安済知佳 粟屋 麦(あわや むぎ) 声 - 島﨑信長、大津愛理 鐘井 鳴海(かない なるみ) 声 - 野島健児 皆川 茜(みながわ あかね) 声 - 豊崎愛生
放送日
2017年1月19日〜4月6日
荒ぶる季節の乙女どもよ
引用元:Amazon
高校の文芸部に所属する野寺和紗と部員の女子5人の物語。アニメ冒頭は青春系のアニメだと思いましたが、部員の何気ない一言「死ぬ前にしたいこと」というテーマで盛り上がり彼女たちは荒てて“性"に振り回され始めることに。
思春期真っ只中の男子ではなく、女子視点の「性」について描かれいる作品で、非常に面白く、大人でも子供でもない、彼女らの微妙な心情とか、ぐちゃぐちゃどろどろした気持ちをうまく描いていて、昼ドラのようなはっきりとした「性」に関する描写はあまりありませんが、確信をついて、深い部分かあります。
主人公は仲が良かったはずの幼なじみとの距離感が分からなくなり、見たくないものを目撃して、振り回し振り回され、友人は同性の先輩に恋愛感情を抱き爽やかな恋愛かと思ったら、リアルな女子のドロドロした恋愛観を垣間見れる作品になっています。普通の高校生の青春を描いた恋愛作品ではなく、明るい表面とどこか影があって、高校生の話にしては胸糞悪い内容があったり、共感もできるし、ハラハラして面白いし、続きが気になって全話一気に見たくなる作品です。
キャスト
小野寺和紗:河野ひより/菅原新菜:安済知佳/須藤百々子:麻倉もも/本郷ひと葉:黒沢ともよ/曾根崎り香:上坂すみれ/典元 泉:土屋神葉/天城 駿:広瀬裕也/山岸知明:福山 潤/三枝 久:咲野俊介/十条園絵:戸松 遥/杉本 悟:花江夏樹
放送日
2019年7月~10月
BEASTARS
引用元:https://bst-anime.com/
肉食獣と草食獣が共存する世界のお話。肉食獣が草食獣への食欲や破壊欲などを無理矢理ねじ曲げ押さえ込んでいることで、均衡が保たれている少し歪んだ世界観が特徴的。ちなみに食肉は何よりのタブーなので肉食獣も植物性たんぱく質でしのいでいる。
そんな世界で狼が兎に恋をするが、狼本人もこれは彼女に対する食欲なのか、恋なのか限界を超えて向き合ってもわからない。兎もその気持ちに寄り添うか気づかないふりをするのか、お互い探り合いながら草食と肉食の恋というこの世界のタブーに触れるあたりが見どころ。
狼本人がとても優しくて出来た子なので応援してあげたくなるけれど、いかんせん彼を取り巻く世界がそれを許してくれない。またこの歪んだ世界には裏市という肉食獣が本来の欲を満たすための食肉を行える場が公然の秘密として存在するなど、世界観である背景が作り込まれているので完全なファンタジーとして在りつつも考えさせられる作品だと思う。
ウサギと狼が身体を重ねそうになるシーンがあるが、ウサギが本能的に自分から狼に食べられにいく(抱かれるという意味ではなく、そのまま食べられるという意味)シーンなどは、人間観ではありえない食うか食われるか、弱肉強食の真の意味をあらわしていて、どろどろした関係と食物連鎖が深くかかわっている作品だ。
キャスト
ドメスティックな彼女
引用元:http://domekano-anime.com/
主人公には心に決めた年上の女性教師がいるが、合コンで出会った主人公とヒロイン、カラオケの空気から逃れるために二人で外に出るが、その後成り行きでラブホテルで身体を重ねる。ヒロインとはもう会わないと思っていた主人公であったが、父親が再婚相手としてきた女性の子供が、思いを寄せる教師の陽菜(姉)と、成り行きとはいえ初体験の相手である瑠衣(妹)が家族になってしまった。
姉の陽菜が好きなのに妹の瑠衣とエッチをしたから気まずいかったが、生活をしていく。また、同じく主人公の学校の教師とも家族となったがもともと好きだった彼は、彼女に告白をし彼氏彼女の関係となるが生徒と先生で付き合えない。そんな中で修学旅行中に二人で抜け出しエッチをする。そ
のことがばれ先生は異動になり関係は破綻した。しかし、彼女のことが忘れることができない中でヒロインとキスをしたりエッチをする。また全く別の相手ともエッチをするなど、自分の好きな人がいながら好きな人以外にも手を出しエッチをしていることがドロドロしている理由です。
主人公がクズだといえばそれまでだが、一概にはそう言い切れない想いのドロドロした関係はどうなっていくのであろうか。
(橘陽菜)日笠陽子
(藤井夏生)八代拓
(柏原もも)佳村はるか
(葦原美雨)小原好美
(藤井昭人)飛田展男
(橘都樹子)日野由利加
(栗本文哉)江口拓也
恋と嘘
引用元:dアニメストア
政府からの通達によって結婚相手を決められてしまう世界。政府通知は膨大なデータにより相性が最も合うと考えられる者同士を結びつける。主人公は政府通知が来る前日に初恋の相手と両思いであることを知るのだが、主人公の政府通知の相手は別の女性。。。2人を巡って主人公の思いは揺らぐばかり。
さらに、主人公と同じクラスの男子が同性の主人公に恋心を抱く。主人公を巡って何人もの人が思いを寄せたり、拒絶したり。愛と憎悪をコミカルに、しかしディープに描いた作品。この作品では他人に操られる恋愛と自分から望む恋愛、この作品は男女間以外の恋愛と、多岐に渡った恋愛を眺めることができるので、単に異性間の恋愛ではないドロドロとした関係が描かれている。
性別を超えたドロドロ感を味わいたいなら一度は見ていただきたい作品です。
キャスト
(高崎美咲)花澤香菜
(真田莉々奈)牧野由依
(根島由佳吏)逢坂良太
(仁坂悠介)立花慎之介
(矢嶋基)谷山紀章
(一条花月)黒沢ともよ
(竹田大樹)安達勇人
(加藤絢乃)高槻かなこ
(相生怜奈)前田玲奈
School Days
引用元:https://www.marv.jp/special/schooldays-anime/
主人公の伊藤誠(いとうまこと)は学校への通学で同じ電車に乗っていた桂言葉(かつらことのは)に好意を持っていた。学園で「好きな相手を待ち受け画面にして三週間隠し通せたら想いが叶う」という、よく女の子がしそうなおまじないをしたのだが、すぐに隣の席の西園寺世界(さいおんじせかい)に見つかってしまい、誠の想いを叶えるためにした行為なのにそれを世界が邪魔をしてしまった形になります。そのため、西園寺はお詫びとして誠と言葉の恋のキューピットとなり、二人は交際にまで発展。
しかし交際したのはいいものの二人はあまり上手くいかず、誠は相談に乗ってくれている世界に特別な感情を抱きだし、西園寺も同じ気持ちでこの二人は肉体関係を持ってしまうことに。
この後は修羅場となりますが、誠は言葉とよりを戻すのですが、西園寺世界に妊娠したと告げられ、堕胎するよう迫られ怒った西園寺は誠を殺害。言葉は殺害された誠を発見し、世界に復讐を誓うのです。最後のシーンでは言葉がヨットに乗り誠の首を抱きしめながら流れていきました。
この作品はドロドロとした愛憎劇もそうですが、実際に多くの血が流れるため、並みのドロドロした関係では物足りない方は是非ご覧ください。
キャスト
(伊藤誠)平川大輔
(桂言葉)岡嶋妙
(西園寺世界)河原木志穂
(清浦刹那)井本恵子
(加藤乙女)永見はるか
(黒田光)田中涼子
(甘露寺七海)たかはし智秋
(澤永泰介)松本吉朗
まとめ
ドロドロした恋愛と言っても、中がこじれただけ、設定がドロドロしている、救いがない作品、など様々なものがありました。
主人公が結ばれてハッピーエンドな展開もいいですが、たまには救いがないドロドロしたアニメを見てみるのもいいですね。