伏線とは、
あとのことがうまくゆくように、前もってそれとなく用意しておくこと。
引用元:https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E4%BC%8F%E7%B7%9A/
面白いと呼ばれるアニメほどこの伏線を張っている傾向にあるため、一度見ただけでは伏線の意味や複雑に張り巡らされた謎が解けない作品もあります。
そこで今回は作品が面白いというのは大前提にして、伏線の謎や伏線が回収されたときにスッキリする何度も見たくなるアニメについてまとめてみました。
何度も見たくなる伏線回収が楽しいアニメ
では実際に伏線なるほどなと感じたものをいくつかご紹介します。
STEINS;GATE
引用元:http://steinsgate.tv/index.html
主人公の岡部倫太郎は厨二病発言の多い大学生。友人とくだらない『未来ガジェット研究会』というサークルを作り、日々下らない発明品を作っていました。そんな岡部はある日、牧瀬紅莉栖の殺害現場に遭遇。しかし、違和感を感じた岡部がその後意識を取り戻すと、死んだはずの牧瀬紅莉栖がそこにいて、それに合わせて、周りの様々な現象も少しずつ異なっていました。
岡部は研究会で、たまたま過去にEメールを転送できるいわゆる「タイムマシン」のようなものを発明したのですが、そのことが原因で牧瀬が死んだという事実が変わっていたのです。物語のキーになる携帯電話のEメールで次々と現実を変えますが、ある日友人の椎名まゆりが死亡。この理不尽な現実を買えるためにタイムマシンを使ってまゆりを助けようとしますが、どの選択肢を選んでもまゆりが死ぬ事実を変えることができません。何をしてもまゆりが死ぬという事実に心を折られる岡部ですが、牧瀬の協力により過去を変えてまゆりを死なせないように試みていく、というストーリー。
通称「シュタゲ」と呼ばれるこの作品は、物語終盤に一気に伏線回収をしながら過去へ戻っていくことです。まゆりの死を回避するために、それまで歩んできた日々をもう一度変えていく、いわゆる時間を逆行していくのがとても面白いです。タイムマシンによって過去を変えると「世界線」が分岐していくのですが、世界線を超えた時の記憶は岡部にしかなく、それでも周囲と協力していく点が面白い。まゆりの死を防ぐために、歩んできた日々をもと元に戻して行くのですが、その先に戻ってきたのは「牧瀬の死」でした。そこで初めて「牧瀬とまゆり、どちらが死ぬか選ばなければならない」という伏線回収が凄いと感じる作品です。
キャスト
岡部倫太郎(おかべ りんたろう):宮野真守/椎名まゆり(しいな まゆり):花澤香菜/牧瀬紅莉栖(まきせ くりす):今井麻美/橋田至(はしだ いたる)/関智一
放送日
1期:2011年4月~9月
2期:2018年4月~9月
サクラダリセット
引用元:https://promo.kadokawa.co.jp/sagradareset/
サクラダリセットは異能力が存在する咲良田という街で起こる、高校生たちの物語で、主人公を中心として様々な感情が渦巻いて物語。
原作は、小説で実写映画化にもなってて、この話は、ネタバレ厳禁なので触れませんが一話から伏線が張られていき、話が進むにつれ種明かししながらも新たな伏線が次から次に張られていくのです。
異能力を用いるので、普通の概念では追いつかないような伏線の貼り方だったり、「そうきたか!」とびっくりさせられることも多く、物語自体が伏線と言えるほど張り巡らされた伏線は、物語終盤には一番切ない形で回収されます。
登場人物が多いので、回収や謎解き要素もありなかなか見応えがありますし、二度見ないと伏線がどこにあるか分からない所も多く、伏線好きにはたまらない作品でしょう。
キャスト
浅井ケイ:石川界人/春埼美空:花澤香菜/相馬菫:悠木碧
放送日
放送日2017年4月〜7月
ひぐらしのなく頃に解
引用元:https://www.video.unext.jp/title/SID0035455
昭和時代の小さな田舎の村に引っ越してきた主人公が、クラスメイトの少女たちと絆を深めていく物語というのが前半部のストーリーです。後半にいくに従い、村に隠された秘密や少女たちの闇が垣間見え、主人公は段々と疑心暗鬼にかられて、やがて主人公は凄惨な事件へと巻き込まれてしまうのです。
過去に放送された凄惨な事件や描写が絶妙な伏線となっていて、あとから真実が語られる部分に繋がるのが凄いと感じました。例えば、主人公が舌の痛みから「針が入ったおはぎを食べさせられた」と勘違いしていたところは、その後の謎解きでの「いたずらでタバスコが入れられたおはぎだった」というところでの伏線回収に繋がります。「学校、休んじゃいやだよ」とクラスメイトに脅されるシーンも、言葉だけ取ればちゃんと後の「本当に心配して言ってくれた言葉だった」という部分に繋がる伏線なるなど、どこからが主人公の歪んだ視点で、どこからが真実なのか、作品のすべてを疑って見てしまう、それがひぐらしのなく頃に解の魅力です。
キャスト
保志総一朗(ほし そういちろう)/中原麻衣(なかはら まい)/ゆきのさつき/かないみか/田村ゆかり(たむら ゆかり)/堀江由衣(ほりえ ゆい)
放送日
2007年7月〜12月
この勇者が俺tueeeのくせに慎重すぎる
引用元:http://shincho-yusha.jp/
主人公の星矢はかなり慎重な勇者で、雑魚敵相手でも手を抜かずに入念な準備を備えています。しかし実力で天才級で、かなりの強さを誇っていましたのですが、あくまで他の異世界つえー系とは違い、チート級ではなく天才級。
一筋縄ではいけない世界と伏線になっていて、パートナーの女神はリスタルテ、星矢に惚れているが、粗末な扱いを星矢から受けています。しかし裏を考えると彼女を守る行為になっており、いいパートナーです。この物語の伏線は下馬評を覆しました。
簡単に言うと前半は完全な「おれつえー」系の完璧な主人公。この主人公が完璧すぎてお供の女神や仲間を毛嫌いしているように見えますが、実は前の世界で主人公が調子に乗り仲間を全て死なせていたことが判明。そのため、同じ過ちを繰り返さないよう戦闘前の入念すぎる準備を整えて仲間を傷つけさせないようにしていたのです。この一件何を考えているか分からない主人公の行動ですが、その一つ一つに意味があり、その伏線がすべて回収される終盤では主人公への見方が180度変わる珍しい作品でした。
キャスト
竜宮院聖哉:梅原裕一郎
リスタルテ:豊崎愛生
マッシュ:河西健吾
エルル:古賀葵
放送日
2019年5月~8月
結城友奈は勇者である
引用元:dアニメストア
この作品は「結城友奈の章」「鷲尾須美の章」「勇者の章」の3章で構成。
結城友奈の章では、ボランティアを主に行う「勇者部」に所属している主人公、結城友奈を含む4人が急に勇者として敵と戦う使命を負うことから話が始まります。途中、もう一人の新しい勇者、三好花凜を勇者部に迎え敵と戦っていく話です。
勇者のシステムは、「精霊」というダメージを完全ガードしてくれたり「満開」と呼ばれる所謂必殺技のような絶対に敵に負けないようなものばかり。順調に敵を倒していくのですが、満開を使った人が体の一部が不自由になるということに気が付きます。満開のシステムを知った勇者たちはそれを受け入れ戦い続ける者、受け入れられない者それぞれの思いが交差していく話で、鷲尾須美の章は、精霊と満開のシステムが完成する前である先代勇者の話、勇者の章は結城友奈の章の後日談になります。
一度見るだけではなかなか分からないのが、結城友奈の章に出てくる東郷美森は、元は先代勇者である鷲尾須美という事です。鷲尾須美の章最後の戦いで友達に託されたリボンを結城友奈の章でつけていたり、一人だけ満開した回数分増える精霊を多く所持しているなど、この伏線を意識すると新たな発見があります。結城友奈の章冒頭で魔王を倒すくだりの人形劇を繰り広げていますが、あの一連の流れは結城友奈の章最後の戦いの流れと同じなのも一度見ただけでは気が付かない伏線となるでしょう。
キャスト
結城友奈/照井春佳、東郷美森/三森すずこ、犬吠埼風/内山夕実、犬吠埼樹/黒沢ともよ、三好夏凜/長妻樹里、乃木園子/花澤香菜
放送日
2014年10月〜12月
約束のネバーランド
引用元:https://www.shonenjump.com/j/rensai/neverland.html
グレイス=フィールドハウスという孤児院から始まる物語です。そこではイザベラというシスターが母親代わり(ママ)となって子どもたちが幸せに暮らして、子どもたちは6歳~12歳までの間に里子に出ることになると教えられていました。ある日、コニーという男の子が里子に出る際に大切にしていたぬいぐるみを忘れてしまい、主人公のエマ、エマと同級生で頭の良いノーマンがぬいぐるみを届けてあげようと近づくことが禁止されている門に行くと、そこで食用の肉として鬼にコニーが食べられているのを目撃。それを知ったエマ、ノーマン、2人の友人で頭の切れるレイは仲間を増やしながらハウスからの脱獄を計画するストーリーです。
この作品の凄い所は伏線が多く張られているで、先の予想が全く出来ません。脱獄計画に気付いてるママと、子どもたちの心理戦が凄いですし、ここが伏線になっていたのか!と伏線回収になるまで気がつかないことも多いです。少し怖いけど、伏線が回収されていく度に楽しくなっていくアニメです。ただ詳細に伏線を確認したいならアニメよりもコミックの方がスリルが多くて楽しめました。
キャスト
エマ:諸星すみれ ノーマン:内田真礼 レイ:伊瀬茉莉也 イザベラ:甲斐田裕子 他
放送日
第1期2019年1月~3月
DOUBLE DECKER! ダグ&キリル
引用元:https://natalie.mu/comic/pp/dabudeka
刑事のキリルくんはいつか自分がヒーローになることを夢みていたのですが、大家さんに非番にもかかわらずパトロールというか猫探しをたのまれて、事件に巻き込まれます。事件というのは薬物であるアンセムを使用した犯人が暴走したものでした。そのときに、ダグビリンガム巡査部長と出会い、事件を解決。それが見出され、ダブルデッカー特殊班特殊捜査課のような位置づけでいわゆる刑事たちが薬物であるアンセム、というものを取り締まることを目的とした課に配属されることによってストーリーの伏線の歯車がまわっていきます。
ストーリーの構成がとてもテンポかよく、事件の解決というのは一話で完結して犯人が捕まるというスタイルなのですが、作品の肝ともいえる話の流れには最初からヒントとなる伏線いくつも張り巡らされていて、この伏線が物語終盤になって一気に明らかになっていくところが爽快でした。
キャスト
ダグ(ダグラス・ビリンガム):三上哲
キリル(キリル・ヴルーベリ):天崎滉平
ディーナ(ディーナ・デル・リオ):早見沙織
ケイ(キャサリン・ロシュフォール):安済知佳
マックス(マキシーン・シルヴァーストーン):大地葉
ユリ(ユリ・フジシロ):種崎敦美
放送日
2018年9月~12月
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
引用元:http://tv.violet-evergarden.jp/
戦争で幼少期から軍隊にいた主人公ヴァイオレット・エヴァーガーデンが、手紙の代筆という仕事を通して、戦争で生き別れた少佐が最後に言った「愛している」の言葉の意味を探すお話です。
主人公のヴァイオレットは、孤児であり、少佐に拾われるまで言葉や自身の感情までも表現することができず、命令が下されれば人殺しも厭わない道具のような存在でした。そのため、代筆屋とは文字が書けない人の気持ちを代弁する職業であるのにも関わらず、ストーリー序盤では意思を汲み取ることができず問題ばかり起こしてしまいますが、「愛している」の意味を知るために、代筆屋という仕事を通して相手の気持ちと向き合い寄り添っていく点が本作の見所となっています。
伏線が凄いと感じた点は、少佐が戦争後に未帰還扱い(行方不明)になっているという事をどのタイミングでヴァイオレットに知らせるのかという点と、戦時中ヴァイオレットがして来たことについてどのように気づかせるのかという2点です。
少佐はストーリー序盤から死んでいるかもしれないということを示唆されていましたが、ヴァイオレットには知らされていませんでした。そして、1話で代筆屋の会社社長が「人を殺してきた罪」についてヴァイオレットに忠告をしますが、これも感情を知らないヴァイオレットには響いていません。
この二つの壁がストーリー後半で同時にぶつかるのですがヴァイオレットが、この問題を乗り越えていくシーンは全ての放送回が繋がってくるため、とても感動する作品になっていると思います。また京アニ作品の中でも最近に制作されたアニメで、作画も評価の高い作品ですが、内容も京アニ大賞を受賞された作品なので、濃い内容の作品です。
2020年春に映画が公開される予定で、コロナで延期になってしまいましたが、未帰還扱いになっていた少佐が生きているかもしれないと言う伏線が予告で示唆されているので、映画も注目度が高い作品です。
キャスト
ヴァイオレット・エヴァーガーデン(石川由依)/クラウディア・ホッジンズ(子安武人)/ギルベルト・ブーゲンビリア(浪川大輔)/カトレア・ボードレール(遠藤綾)/ベネディクト・ブルー(内山昂輝)/エリカ・ブラウン(茅原実里)/アイリス・カナリー(戸松遥)
放送日
2018年1月〜4月
がっこうぐらし!
引用元:https://gakkougurashi.com/
ゾンビが突如出現し、殺された人たちが次々とゾンビへ変わっていく。生き残った主人公たちが学校に立てこもり、「学園生活部」と称しての生活を日常系のようなほのぼのテイストで進んでいくストーリーです。
伏線が凄いと感じたのは序盤、クラブ活動のように学校で生活しているだけに見えるところ。
主人公の一人である由紀が現状を受け止めきれず、依然と同じ姿の学校を空想して生活し、胡桃、悠里もそれに話を合わせて生活していることから、学校で食事を作って食べたり、みんなで寝泊まりしたりとあくまで部活動を楽しんでいるようにストーリーが進みます。
そして最大の伏線は女子高生の由紀・胡桃・悠里・美紀、教師の慈、犬の太郎丸の5人と1匹が学校に立てこもって生活しているように見えたのですが、教師の慈もすでに死んでいたこと。美紀と出会う、いわゆる食料調達である遠足では車の持ち主の慈ではなく胡桃が運転していたり、由紀以外が慈との会話で返事をしていなかったりと終盤まで観ていると、そういうことだったのか!と納得してしまいます。また、伏線とは違うかもしれませんが、オープニングの「わたしたちは ここにいます」という歌詞。学校に立てこもっていることが分かった時、なるほど!と感心しました。
キャスト
丈槍 由紀(たけや ゆき)/ 水瀬いのり、恵飛須沢 胡桃(えびすざわ くるみ)/小澤亜李、若狭 悠里(わかさ ゆうり)/ M・A・O、直樹 美紀(なおき みき)/高橋李依、 佐倉 慈(さくら めぐみ)/ 茅野愛衣、太郎丸(たろうまる)/加藤英美里
放送日
2015年7月~9月
バッカーノ!
引用元:dアニメストア
300年前、アドウェア・アウィス号で錬金術師たちが、不老不死を求め悪魔を召喚した。悪魔は不老不死になる酒を錬金術師に与え、製造方法をマイザー・アヴァーロに教えたそんなある夜、一人の錬金術師が仲間を食い始め、不老不死となった錬金術師たちは魔の手から逃れるために世界中に散らばる。そして1930年、アメリカで不老不死の酒を巡って馬鹿騒ぎ(バッカーノ)が始まるのですが、ポイントは群像劇で描かれていて、固定された主人公はいません。
登場人物が多数登場するので、その登場人物の数だけ物語がるのですが、バラバラ亜土思われたその物語が、次第に一つに収束していった時は凄いなと感じました。時系列もバラバラですが、誰がどういった経緯で不死者になったのか、この伏線がすべて回収されたときには時はスッキリすること間違いなし。
キャスト
アイザック・ディアン/小野坂昌也、ミリア・ハーヴェント/あおきさやか、フィーロ・プロシェンツォ/吉野裕行、マイザー・アヴァーロ/宮本充
放送日
2007年7月〜11月
名探偵コナン
引用元:https://www.ytv.co.jp/conan/
言わずと知れた国民的アニメである名探偵コナン。
高校生探偵がある現場を目撃したことを気付かれたきっかけに悪の組織に子供になる薬を飲まされ、姿だけ子供になってしまう。
知り合いの博士に作ったもらった子供の姿でも今まで通り時間解決に協力できるよう様々な発明品を身につけ、事件解決に密かに協力する。
基本的に一話完結型で前半には犯人となりえる人物の登場や推理ポイントが出てくることで、見ている人たちが誰が犯人なのか推理できる楽しみがある。犯人を見つけるためのアリバイや証拠、状況が最大の伏線で結末にはしっかり回収して推理していく姿がとてもスッキリさせてくれる。
大きなストーリーとして高校生探偵時代付き合っていた彼女との姿も描かれている。
子供の姿になっても近くで生活はしていくが決して正体はバレないようにする彼の姿、彼のことが心配で探している彼女の姿。
想い合っているのに別の方向に進む2人の姿もストーリーの中で見逃せないポイントだ。
キャスト
江戸川コナン:高山みなみ、毛利小五郎:小山力也、毛利蘭:山崎和佳奈、工藤新一:山口勝平、阿笠博士:緒方賢一
元太・高木刑事:高木渉、光彦:大谷育江、歩美:岩居由希子、灰原哀:林原めぐみ
放送日
毎週土曜日放送中~
魔法少女まどか☆マギカ
引用元:https://www.madoka-magica.com/tv/
魔法少女まどか☆マギカは、主人公たちの敵となる魔女の作画、オープニングの歌詞など、至るところに伏線が散りばめられている作品です。彼女たち魔法少女は、魔法少女として戦う代わりに何か一つ願いを叶えてもらうことができ、ストーリー序盤ではただの契約条件といったイメージの強い設定でしたが、その願いが彼女たちの結末の伏線になっていることが後々明らかになってきます。
前半部分での暁美ほむらの言動や、キュゥべぇの振る舞いが結末への伏線となっていて、前半で解明されなかった不思議な点や伏線が、物語が進むにつれ明らかになっていき、最終話でしっかり伏線回収してくれる点がとても素晴らしいです。前半でのキャラクターのイメージが作品を通して徐々に変化していくのも面白いですね。
また、魔法少女たちが戦う魔女も、実は元魔法少女であったというパターンも多く、その魔女たちの容姿が彼女らが魔法少女であった時の願い、あるいは魔法少女になる前の出来事などが反映されていることもあります。ストーリー上直接触れられることは少ないですが、注意して見ると気付くことができるというタイプの伏線回収が多く、何度見ても新たな伏線を見つけることができるので、何度も楽しめる作品です。
キャスト
鹿目まどか:悠木碧、暁美ほむら:斎藤千和、巴マミ:水橋かおり、美樹さやか:喜多村英梨、キュゥべえ:加藤英美里、佐倉杏子:野中藍
放送日
2011年1月7日〜2011年4月22日
Re:ゼロから始める異世界生活
引用元:http://re-zero-anime.jp/
少年がコンビニで買い物を終えて祖度に出ると、そこは全く知らない異世界で銀髪のハーフエルフやその仲間たちと奇々怪々な日々を過ごすお話し。異世界転生ものは多くありますが、リゼロはある強大な力によって決定づけられており、主人公が殺されてはある一定の場所で何事も無かったように時間が巻き戻り、その死ぬまでの間の記憶があるのは主人公だけ。死ぬ前に出会った者たちの記憶は全て無かったことになっていて、ヒロインのエミリアを助けようとするものの、その都度エミリアと主人公が死んでしまうのです。
死なないように物語を進めようとするのですが、やっと死の未来を回避できたと思ったらまた別の死が待っている。そんな死に戻りを繰り返しながらエミリアと共に異世界を生き抜くのですが、そこに至るまでの伏線が凄い。Aルートを選んでも死に、Bルートを選んでも死ぬ。Aルートでは窒息死だったのが、Bルートでは撲殺。リゼロはハーレムアニメなんて言い方をされていますが、見ていると結構グロい部分も多くあります。内臓をえぐられ手足を切り飛ばされ…そんな身も心も絶望から救ってくれたのはヒロインのエミリアでなく、あるルートでは自分を撲殺したはずのレムりん。そのため、リゼロのヒロインはあまり登場しないエミリアではなく、メイドのレムだという声もあるほど。ヒロインはどちらなのか、というところも含めて異世界を生き抜くためにプライドを捨ててがむしゃらになる主人公も良かったりします。生き抜くルートを見つけるまでの伏線も見逃せません。
キャスト
ナツキ:スバル 小林裕介、エミリア:高橋李依、パック:内山夕実、レム:水瀬いのり、ラム:村川梨衣
放送日
2020年1月〜2020年4月
xxxHOLiC
引用元:https://www.tbs.co.jp/holic/1st/index-j.html
xxxHOLiCには霊感があり、アヤカシに好かれやすい不幸体質の主人公四月一日君尋が、不思議な願いを叶える店の店主である壱原侑子と出会い、四月一日はアヤカシが視えたり憑かれたりする体質を治して欲しいと侑子に頼み、その対価として店でバイトをし始めるというあらすじ。
xxxHOLiCは、同作者の過去作品であるカードキャプターさくらやツバサ・クロニクルとの繋がりがあり、相互に物語の展開に影響を及ぼしていく面白さがある。この作品では、ツバサ・クロニクル等の登場人物と関わり合ったり、関係性が分かるような描写が出てきたりと、CLAMP作品のファンにとっては驚かされるような展開が多くなっています。。
始まりのちょっとした描写やイラストが伏線となっており、視聴していく内に少しずつ伏線が解けていくような爽快感があるので、最初から伏線を見逃さないようにしましょう。
キャスト
大原さやか、福山潤、中井和哉、伊藤静、こじまかずこ、望月久代
放送日
1期:2006年4月~10月
2期:2008年
鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST
引用元:https://www.hagaren.jp/
鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMISTは最大の禁忌とされている死者を蘇らせるために死んだ母親を生き返らせようとするが、その対価として自分の片腕と片足を失い、弟にいたっては魂以外の肉体全てを代償として失ってしまう。主人公が死の間際に鉄の鎧に弟の魂を定着させるが、失った自らの身体と弟を取り戻すために兄弟で旅をしていくストーリー。錬金術を用いて魔法や奇跡のような現象を起こすが、1杯の水を隣のコップに移す際、水を増やすことはできない。これは等価交換によりもので、1は1、決して2や3になるわけではない。これをハガレンでは等価交換という。
そして物語の最大のキーワードになる「賢者の石」の存在。1つのものを2つや3つに増やせないはずの錬金術だが、賢者の石を使えばあらゆることが可能となるため、兄弟は賢者の石を求めて旅をする。
奇跡を起こす神官、不死に近いホムンクスル、家族を威厳のためにキメラへと変える狂気の錬金術師、スカーと呼ばれる錬金術師だけを殺すイシュヴァール人、不可能を可能にする賢者の石の秘密。
あらゆるところに伏線が張られており、見終わった後はハガレンを実際に見た人にしか味わえない何とも言えない感覚を味わえるだろう。
キャスト
エドワード・エルリック:朴璐美/アルフォンス・エルリック:釘宮理恵/ウィンリィ・ロックベル:高本めぐみ/ロイ・マスタング:三木眞一郎/リザ・ホークアイ:折笠富美子/アレックス・ルイ・アームストロング:内海賢二/マース・ヒューズ:藤原啓治/ジャン・ハボック:うえだゆうじ/ハイマンス・ブレダ:佐藤美一/ケイン・フュリー:柿原徹也/ヴァトー・ファルマン:浜田賢二/マリア・ロス:名塚佳織/キング・ブラッドレイ:柴田秀勝/スカー:三宅健太
放送日
2009年4月~2010年7月
デュラララ!
引用元:https://www.animatetimes.com/tag/details.php?id=1069
自分の首を失ったデュラハンであるセルティが、愛憎うごめく池袋を舞台に首を探す物語。シリーズ第1期である今作では、カラーギャングの抗争に巻き込まれていく3人の高校生の運命が描かれており、平凡な自分を変えたいと思っている帝・自分の意志を持たず友達に寄生する杏里・ムードメーカーに見えるが過去に何かありそうな正臣は仲のいい友人であるが、個々に秘密を抱えている。3人はお互いの事を考え秘密を打ち明けることはないが、それによって運命の歯車が狂い始めていく。
デュラララ!は全体を通してはもちろん1話ごとにも伏線が張り巡らされている。一見、高校生の帝たちの場面・セルティと闇医者新羅の場面・帝たちの知り合いのドタチンたちの場面など、それぞれの場面でそれぞれが行動しているように見えるが、話が進むにつれ点と点が線に繋がり見事に伏線回収がなされる。何気なく見ていた場面でも話数が重なってきたころに「あれはここへの伏線だったのか!」と感動させられることも多く、特に、妖刀で人が切り裂かれていく事件は何重にも伏線が張り巡らされていて面白い。
ちなみに物語は帝(みかど)の視点で物語が進むのでてっきり帝が主人公だと思ったら、後で調べたらデュラハンが主人公だったそう。個人的に好きなのは平和島静雄です。デュラララ!は3部構成なので、長く楽しめるアニメの一つだと思います。
キャスト
沢城みゆき/豊永利行/花澤香菜/宮野真守/神谷浩史/小野大輔/福山潤/中村悠一/梶裕貴/寺島拓篤/高垣彩陽
放送日
2010年1月~6月
モブサイコ100Ⅱ
引用元:http://mobpsycho100.com/
見た目や成績は平凡だが強い超能力を持った中学生・影山茂夫(通称モブ)がささやかな青春を追い求めるも、オカルト事件や大きな戦いに巻き込まれながら周囲の人と共に成長していく物語。
この作品はバトルシーンが魅力的なアニメとして有名ですが、伏線回収も素晴らしく1話1話に伏線が張られており、すぐに回収されるものもあれば後々驚くようなところで回収されるものもあって、見ていて飽きません。特に「視点が違えば世界は別モノだ」というキャッチコピーにも表れているように、同じ状況でも周囲の環境が違えば大きく変わるという対比の描写が面白く、例えば、モブが悪霊に現実と異なる世界に入れられた際にいじめられる回がありますが、それは前回の「モブを周囲の人々が過保護なまでに助ける描写」が伏線になっていました。その他、普通なら気にもとめない1シーンが最終回で重大な要素となり、物語の続きを予感させます。
エキストラやその他大勢、通行人として使われるモブという言葉。ただ、この作品においてのモブは凄すぎます!!2作目を薦めましたが、ストーリーを理解できるよう1期から面白いです。
キャスト
影山茂夫(かげやま しげお)/伊藤節生、霊幻新隆(れいげん あらたか)/櫻井孝宏、エクボ/大塚明夫、影山律(かげやま りつ)/入野自由、花沢輝気(はなざわ てるき)/松岡禎丞
放送日
2019年1月~4月
まとめ
作品の面白さはストーリーだけでなく、その結論に至るまでの伏線が多ければ多いほど物語が完結した時のスッキリした気分を味わえますが、逆に伏線を見逃した時のがっかり感も多くなります。
良作と呼ばれる作品は伏線の張り方やその回収方法がかなり凝ってるつくられているため、何度も振り返って見てみてください。
中には伏線が放置された作品もありますが、やはり伏線は回収されるに限りますね。