「3月のライオン」はアニメ化、映画化もされ、講談社漫画賞や手塚治虫文化賞マンガ大賞の受賞歴もある、言わずと知れた羽海野チカ先生の大人気作品。
作品中には個性の強いキャラが沢山登場しますが、その中でもビジュアルや熱い言動から、誰からも愛される二階堂について詳しく掘り下げてみたいと思います。
二海堂晴信のプロフィール
二階堂は3月のライオン原作第1巻から登場する重要なキャラです。
人と距離を置きがちな主人公零に対し、全日本子供将棋選手権に出ていた頃から幾度となく対戦してきた二階堂は、自称心友(ライバル)としてぐいぐい絡んでいくマイペースな超ポジティブ少年。
身長は152㎝、見た目はむっちりぴちぴちボディの育ちの良いお坊ちゃんですが、生まれながら腎臓が悪く、何不自由なくとは程遠い制限された生活を送ってきています。
子供らしい生活は出来ず、二階堂がヒーローになれるのは唯一将棋だけでした。
3月のライオン二階堂声優
「3月のライオン」二階堂の声優は、岡本信彦さん。
第3回声優アワード新人男優賞、第5回助演男優賞を受賞した人気、実力共にある方です。
- 僕のヒーローアカデミア(爆豪勝己)
- ハイキュー‼︎(西谷夕)
- 暗殺教室(赤羽業)
- 食戟のソーマ(黒木場リョウ)
- 青の祓魔師(奥村燐)
- 十二大戦(憂城)
などに出演されています。
3月のライオン二階堂モデル
3月のライオンには個性的な人物が沢山登場し二階堂もその1人ですが、第1巻の将棋コラムにもあるように、二階堂にはモデルとなったであろう、よく似た棋士がいます。
それが平成10年に病のために亡くなった村山聖九段です。
二階堂と同じように小さい頃から体が弱く病気の影響で体型も二階堂とそっくりで、彼も「名人になりたい」その一心で将棋界の中で闘い続けました。
3月のライオン二階堂の病名
作品の中で具体的な病名は出てきませんが、零との対局後に腎機能が低下し、病院に直行したり、新人戦準決勝で二階堂が倒れたことを知った零が、兄弟子の島田から一生付き合って行かなければならない難病と聞かされたことなどから、モデルとなった村山九段と同じ病気と考えられます。
病名は「ネフローゼ症候群」
尿にタンパクがたくさん出てしまうため血液内のタンパクが減り(抵タンパク血症)その結果、むくみ(浮腫)が起こる疾患です。
高度になると肺やお腹、さらに心臓や陰嚢にも水がたまります。また低タンパク血症は血液中のコレステロールも増やします。その他、腎不全、血栓症(肺梗塞、心筋梗塞、脳梗塞など)、感染症などを合併する危険性があります。
引用元:東京女子医科大学総合医療センター
3月のライオン二階堂死亡フラグ?
二階堂の体の弱さは第1巻から描かれていますが、山崎順慶との新人戦準決勝、宗谷名人との東洋オープントーナメント準々決勝と、回を重ねるごとに深刻になっているような気がします。
二階堂のモデルではないかと思われる村山聖九段は29歳の若さで逝去しているので、二階堂が同じ運命を辿るのでは、と心配です。
宗谷名人との一戦は、村山聖九段が膀胱がんと判明し、手術を受けた後の丸山忠久九段との、病苦に耐えながらの名局と言われる一戦を彷彿とさせます。
第1巻から登場する零の心友なので、死んでしまうとは考えづらいですが、モデルになった村山聖九段と酷似している部分が多いので、「二階堂にはすでに死亡フラグたっている」無くはない展開かもしれません。
3月のライオンの二階堂絵本とは
二階堂絵本とは第2巻に出てくる二階堂お手製(お手製といいながら超豪華)の将棋普及推進のための絵本です。
将棋に興味を持ったヒナに零が教えますが上手く教えられず、一緒にいた二階堂が変わりに絵本を使いヒナに教えます。
それぞれの駒をニャー化して可愛く、動けるルールを性格と称してわかりやすくし、物語形式で小さい女の子でも興味を持てるように工夫をしています。
二階堂家の新年パーティーで親族に配るためだけ用なのに、凸版印刷に製本をしてもらうのだから、二階堂がどれだけお坊ちゃまなのか想像出来ますね。
このニャー将棋はアニメのエンディングにも使われており、小さなお子さんと一緒に楽しめる作品になっています。
3月のライオン二階堂名言
「潔い」のと「投げやり」なのは
似ているけど違うんだ‼︎引用元:原作2巻
この頃の零は、生きるために続けてきた将棋の世界でプロになり、金銭的にも独立すると将棋を続ける意味が見えなくなっていました。また、自分の負けの苛立ちを理不尽に零にぶつけるベテラン棋士がいるなど、将棋に対し投げやりになっている場面も。
それを感じていた二階堂が、零の対局中継の解説中、解説の域を超えた熱いメッセージをテレビ越しに叫びます。
子供の頃から幾度となく対戦し、零の強さを知っている二階堂、心友(ライバル)と認めているからこそ伝えずにはいられなかったのでしょう。
この後に続く、「もっと自分の将棋を、自分を大切にしてくれっっ」この言葉も二階堂の真っ直ぐな性格を物語っていると思います。最新刊の二階堂の名言にも注目しましょう。
3月のライオン二階堂ワクチン
将棋にはユニークな名前のついた戦法があります。
- 藤井システム
- パックマン戦法
- 鬼殺し
- ゴキゲン中飛車
- 丸山ワクチン
などです。
ゴキゲン中飛車に対抗策として丸山ワクチンがあります。
二階堂が零を巻き込み、宗谷名人の「一手損角換わり潰し」の特効薬として開発しようとしていたのが、「二階堂ワクチン」です。二階堂は名前の入った技を後世に残すのが憧れなので、二階堂システムでもいい、と言っていることから名前は何でもよいのでしょう。
この時二階堂は零に、お前こそが探し出さねばならんのだ、と言っているにもかかわらず、名前は二階堂ワクチンと命名する、と言い、零にそれなら桐山ワクチン、だろ!と突っ込まれています。
案外ちゃっかり者の二階堂です。
まとめ
いろいろな角度から二階堂を掘り下げてきましたが、ビジュアルや熱い言動にはちゃんと理由があり、その背景があるからこそ私たち読者は強く心を揺さぶられるのでしょう。
今後、零や二階堂がどのように成長をしていくのか、2人の名人戦は見られるのか、期待をして見て行きたいと思います。