今オンラインで手軽に読める電子書籍がブームになっていて、その中でも特にオススメなのが、SNSで有名な漫画家・立葵さんが描かれているショートオムニバス・ラブコメで私も大好きな『幸せな恋、集めました。』です。
今回はこの漫画のあらすじや魅力について解説していきます。
『幸せな恋、集めました。』のあらすじ
引用元:幸せな恋、集めました。
『幸せな恋、集めました。』は基本的に1話完結のショートオムニバスで構成されています。
最近ついてない主人公のOLが公園で落ち込んでいると、更についていないことにヤンキーに声をかけられてしまいました。
そのヤンキーから「飲もうよ」と言われたため、お酒はちょっと、、と断ろうとすると、渡されたのはなんと、ココアの缶で、そのヤンキーからの予想外の誘いに驚き、主人公は愚痴を聞いてもらうことになりました。
ヤンキーに囲まれたOLさんがどうなるのかというドキドキと、ヤンキーの外見に相反したピュアで可愛い言動に思わずクスっと笑みがこぼれてしまう素敵なお話です。
「幸せな恋、集めました。」の登場人物
登場人物といっても基本的に短編なので名前が出てこなかったり、そのお話しか出ないことも多々あるのですが、今回はそんな中でもシリーズになったお話の中で、登場人物の名前が出ているものを少し紹介していきます。
第1集収録「転入生は知らない」
- 神田くん:優しい男子高校生。早水さんが転入直後に声をかけた。
- 早水さん:ちょっと天然な転入生。関西弁がかわいい。
第2集収録「素直じゃない彼氏」
- ともくん:ゆりちゃんの彼氏。いつも素直になれず天邪鬼な物言いになってしまう。
- ゆりちゃん:ともくんの彼女。ともくんの天邪鬼な言い方をちゃんと理解できる。
第56集収録「髪の毛の呪い」
- 乙島さん:髪の毛にクセがある女の子。以前は男子に髪の毛について弄られていた。
- 沢井くん:乙島さんをかわいいと思っている男の子。優しい。
『幸せな恋、集めました。』のおすすめエピソードとネタバレあり
ここからは『幸せな恋、集めました。』に掲載されていて、特にお薦めだと思ったエピソードをいくつかご紹介します。
第3集収録「スクープ」
人気女優の彼女と、人気モデルの彼氏が記者にばれないよう、料亭で話をすることに。
モデルの彼氏が緊張した面持ちで、女優の彼女に「・・・週刊誌に撮られてしまったんだ・・・」と週刊誌を取り出します。
「また!?撮られたのって私たちの写真??」と彼女が聞くと、「いや・・・。」と言い淀む彼。
まさか浮気現場が撮られているのではと彼女が思い週刊誌を開くと、そこにはまさかの、彼が決めポーズで結婚しようと言っている写真がありました。
週刊誌で撮られたスクープではなく、まさかのサプライズで、その上周りには実は記者がおり結婚を祝福する形になるというまさかの展開。
そう、この彼氏サプライズ好きだっただけなのです。
このお話は、人気モデルの彼氏がすごく緊張した面持ちでお店にいるため、まるで別れ話をし始めそうで怖い雰囲気なのに、実際に話始めるとただのプロポーズという意外性が魅力です。
先ほどご紹介させて頂いたヤンキーとOLの例もあり、きっとハッピーエンドになる話だ!と分かっていても、ここからハッピーエンドになる雰囲気がない・・・といった状況からの自分の期待を超えたどんでん返しにスカッとした気分になれました。
また、この人気女優と人気モデルの彼氏シリーズはこの第3集だけでなく今後も出てくる人気の話となっています。
第36集収録「クリスマスプレゼント」
可愛らしいおばあさんと、おばあさんが大好きなおじいさんの人気シリーズの中でも特にお薦めなお話になっています。
おばあさんが近所を歩いており、友人たちとあったため世間話をすることに。
話題は時期が近付いてきた、クリスマスの話で、年寄り夫婦2人でクリスマス、「なにかすることなんてないわよねぇ」と話す友人たちをみて、おばあさんは30年前のクリスマスを思い出しました。
子供が家を出てしまっていたため、クリスマスも寂しいですね・・・とおばあさんがふと、おじいさんに本音を零した、その年のクリスイブ。
とても可愛らしい和菓子のクリスマスケーキを和菓子職人であるおじいさんが作り、おばあさんは「わぁ・・・すごいっ、こんなの作れるんですね!」と驚き、そして「誰かから特注できたんですか?」ときくと、おじいさんは「・・・何かプレゼントをあげたかったんだ・・・」とおばあさんに告げます。
おばあさんは自分のために作ってくれた、と喜んでいるとおじいさんが「クリスマスも子供だけじゃなく、恋人たちのイベントでもあるから、二人で過ごすのも悪くないんじゃないか。」とおばあさんに言いました。
おばあさんはそれに対し、喜び、そしてこのケーキは自分たち「恋人」の特別にして、何年先も作ってくださいと頼みます。
そんな過去を思い出し、友人たちにお宅はなにかするの?と聞かれると満面の笑みで「毎年特注のケーキを頼むの!」と一言。
一方そのころおじいさんは30年間でものすごく豪華になった和菓子ケーキの前で「今年ははりきりすぎたかな・・・」と考えていました。
このお話は、私が読んできたこの作品の中でも特に好きなお話です。
まさに老若男女問わずの幸せな話の一例だなと感じましたし、若い人の恋愛模様だけではなく、老夫婦の幸せを描かれていて自分がその年齢になった時こんな関係の夫婦になれていたらいいなと、思わせてくれるお話でした。
第79集収録「俺の嫌いなぶりっ子先輩」
引用元:幸せな恋、集めました。
このお話はシリーズものではないのですが、読みやすく、きゅんとする話なのでぜひ読んでほしいです。
新入社員の留田くんには苦手な先輩が一人います。それは、八方美人で周りに媚びているように見える道橋さん。
道端さんは留田くんにもみんなと変わらないように「コーヒーどうぞっ」とコーヒーを差し出してきますが、留田君は「コーヒー嫌いなんで」と一蹴。
「・・・じゃあ好きになるおまじないかけてあげる♡」と言われますが、留田くんはイラっとするだけ。
すると、道橋さんは部長に対し仕事が終わりましたーと告げに行きますが、それをみてまた留田くんは他の人に自分の仕事押し付けて終わらせたの知ってるぞ、と更にイライラします。
なんで道橋さんのようなぶりっ子な人がちやほやされるんだとイライラしていると、隣の先輩から「あれ、留田くんはまだ道橋さんに落ちてないんだ」と驚かれる始末。
まだってなんですか、ぶりっ子で誰にでも落ちると思ったら大間違いです!と先輩に言い返そうとすると、「どうするんだ!先方に間に合わないぞ!」と上司に怒られている男性の姿がありました。
どうやら、今日中に絶対届けなきゃいけないものを送り忘れたようで、みていた留田くんも、これは諦めるしかない状況だな・・・と思っていると「そんなことないですよ。飛行場近くの配送センターなら10時までに行けば当日便があるはずですよ。」と道橋さんが言います。
「でももうあと15分もない・・・。荷物も重いし」と上司が言うと「走ります」と道橋さんは笑って一言。
実際間に合って帰ってくると、なんと道橋さんを嫌煙していた留田くんが道橋さんに差し入れを渡しました。
道橋さんもこれには驚き、「珍しいね!?」というと、留田君は「隣に座っていた先輩から聞きました。」と言うのです。
そう、何を聞いたのかというと先ほど言っていた「落ちる」の本当の意味。
それは、道橋さんが媚びているだけの八方美人なのではなく、仕事ができる人だから難しい仕事を任されやすいため簡単な仕事を他の人に振り分けていること、「落ちる」とはそんないつもの道橋さんとのギャップに落ちてしまうという意味だったのです。
それに気づいた留田くんは、道橋さんに「かっこいいと思いました・・・。」と告げると道橋さんは「朝とは態度が違うじゃない」とからかいます。
それに対し留田くんは「たぶんあのおまじないが効いたんです」と告げると「コーヒーにかけたはずなのになぁ」と道橋さんが笑いかけました。
初めに出てきていた、コーヒーを好きになるおまじない、が最後のセリフにかかっていおり、留田くんの「たぶんあのおまじないが効いたんです」という素直じゃない性格が出つつも道橋さんの事を好きになっている感じにキュンキュンします。
『幸せな恋、集めました。』ネタバレのまとめ
『幸せな恋、集めました。』はショートオムニバスで、どの話も面白い話ばかり。
第1話のヤンキーとOLさんのほっこりする恋の話から、お勧めエピソードとして紹介したおじいさんとおばあさんの恋模様や、芸能人同士の化かし合い、ぶりっこOLの素顔など様々な話が楽しめます。
また、何度かお話に登場している、「転入生はしらない」から神田くん、早水さん、「素直じゃない彼氏」からともくん、ゆりちゃん、「髪の毛の呪い」から乙島さん、沢井くんといった個性あふれる人気キャラクターがたくさん。
他にもたくさん魅力的なお話、キャラクターが立葵さん独特の世界観で描かれています。もっと他の話も知りたい、どんな話なのか見てみたいという方は『幸せな恋、集めました。』をぜひ一読してください。